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『The Curious Case of Benjamin Button』 〜 ベンジャミン・バトン 数奇な人生


さてさて、デヴィッド・フィンチャーの最新作。

(特にフィンチャーならでは!とか、そういう風に感じる事はない…と想うけど)

でもでも、言わずもがなな感じだけれど、ヒットするのでしょう。

ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントンなどなどの

豪華俳優人が出演の大作です。

ファンタジーかつロマンスって感じの映画で、3時間弱。

これが意外にアメリカで私の周りで観た人達はいまいち冷めてる評価なんだけど、

いやなんの、大ヒットするのだろうな。


さて私としては・・・

中盤後半に至る前は相当楽しんでたの。

中盤後半からラストに様々な文句はあるんだけど…(そういうのは書かないでおこう)

でもそれでも、割に好きな映画だと想う。(これから観る方、私のぼやきは

無視してね。好みもあるからね。嫌いな映画では全くないの。)


***

ごくごく簡単にあらすじを言うと、80歳の身体で生まれて来たベンジャミン(ブラピ)は

実の父親に生まれてすぐ老人施設の入り口(裏庭かな)に捨てられてしまう。

そして施設で働く黒人女性(タラジ)に発見され、施設の皆に沢山の愛情を受けつつ

老人の身体を持った少年として成長していく。

ところが、彼は他の人と正反対の時間軸の中成長しているため、

人が年をとり老いていくところを、年々遡り、若返っていく。

・・・ということで、80歳で生まれ0歳で命を終えるという数奇な運命を辿る

ベンジャミンの一生を描いている映画。

***

アイデアは面白いし、止めどもなく流れていく時間の刹那というか、

誰にも止められないその“今”、愛おしい人と共に老いていく事は出来ない、

一方は老い、一方は若くなっていってしまうというのも切ない話だし、

俳優人(特に脇を固める方々素晴らしい〜!)観てて飽きなかったんだよ

(中盤の後半までは全く、本当)。

特に私あのブラピのママ役の女優さんタラジ・ヘンソンがすごく好きで(Talk to Meで

アフロヘアの彼女役の女の子だったひと)これまたすごくいい味だしてて、

映画を暖かく彩ってる。船のキャプテンも数日限りの恋の相手ティルダ・スウィントンも

他の人もだけど何かと良いなと想った。

ほんとにベンジャミン(ブラピ)の周りの人達がびっくりする位、暖かいんだよね。

その辺もファンタジーなんだけど、そうであってほしい(ある意味フリークである

ベンジャミンを暖かく見守って欲しい)から、そうした映画の流れも

私としては嬉しかったんだけどね。ファンタジーだしね。


実際、言い方悪いけど、ぶっちゃけフリークとして生まれたベンジャミンを発見して

そのまま恐怖で関らないで捨ててしまおうという選択をする人だっているだろうしね。

そのみてくれの醜さにとらわれず、『Oh~ my baby!』ってな具合で

皆がなんだかんだ言って受け入れ態勢にあるのはベンジャミンの人柄を

ねじ曲がらずに真っ直ぐ育っていく決定打であったと想う。


まぁ、ベンジャミンは老人施設にいるしね(いいところに捨てられたね)

老人達にあっという間にとけ込んじゃうのね。


老人の姿をもった子供のベンジャミンはね、

やっぱり中身が子供なだけあって、知らない事に興味津々だったり、

冒険心もあったり、身体が想う様に動かない事が切ないんだけど、

これが観ているうちに愛おしくなっていくのね。

その辺、ブラピの表情も素晴らしく(合成が変という人もいたけど、私はさほど気にならず…)

初恋も可愛いけど、2番目のティルダ・スウィントンとの恋、このシーンが私は好き。

ティルダ・スウィントンって氷の女って感じだなーっていつも想うんだけれど、

今回は可愛いんだ、これが!皆が寝静まったホテルのロビーでの密会は

ほれ、ブラピが中年男の風貌だけど、実際中身は少年じゃん、で、大人の女相手に

ドキドキわくわくランデブーな訳で、いやー観てるだけでもどきどき、楽しいの、なんか。

(あ、ちなみに、ケイト・ブランシェットも仰け反る位美しいの。)

後半で素敵なオマケ付きだし。


うーん、あんまり書くとよくないので、この辺にしておくけれど(もっと書きたいんだが…)


老いていく事と、生まれた時に戻るという事は、

逆の時間軸の中で進んでいる訳だけれど

実は最終地点はとっても近いんだなーって改めて想うよ。


調べたら日本でも2月からロードショウとのこと。

好みはあれど、まぁなんだかんだ言って楽しめるっていう方の方が多いのでは

と想う映画でした。


透子拝
by bluenoblueno | 2008-12-29 05:42 | 映画、云々
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